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転勤は拒否できるのか?

会社は、なぜ、転勤を従業員に対して命じることができるのでしょうか?

転勤により、従業員の勤務場所が変更されるため、従業員にとって大きな影響を与えます。そのため、事業者が従業員に転勤命令を出すためには一定の要件が課せられています。

この「転勤命令を出せる要件」に反する転勤命令であった場合には、従業員は転勤命令を拒否することができます。


第一に、事業者が従業員に転勤を命じる場合には「業務上の必要性」があることが必要とされています。明らかに、単なる「いやがらせ」による転勤命令を出した場合には、従業員は拒否できるのです。

第二に、「業務上の必要性」がある場合であっても、常に転勤命令が有効になるわけではなく、「従業員が受ける不利益」と「業務上の必要性」とを比較して、「従業員が受ける不利益」が通常予測できないほど著しいと認められる場合には、会社の権利の乱用として、転勤命令が無効となる場合もあります。

最後に、就業規則または労働契約で「転勤をさせない」旨の定めがある場合にも、転勤をさせることはできません。


もっとも、通常は、転勤命令を拒否することは難しいと考えられます。

例えば、通常の会社の場合、就業規則を見てみると「業務の都合により、従業員に転勤を命じることができる」旨の記載があることがほとんどです。

また、転勤に「業務上の必要性」がない、「従業員が受ける不利益」が通常予測できないほど著しい、ということを照明するのも難しいと考えられます。

このように、今、あげた3つの事項に該当するケース、というのは非常に限られたケースになってしまいますので、転勤命令を拒否することは難しいと考えたほうがいいでしょう。